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化学物質過敏症を考える

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パーキンソン病とDHAとエポキシ化

パーキンソン病
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 国立大学法人千葉大学(2018)
 パーキンソン病の病因に不飽和脂肪酸の代謝異常が関与
 ~新しい予防法・治療法の開発に期待~ 
より


抜粋し簡略化させていただきます。


  パーキンソン病レビー小体型認知症の病因に、
  不飽和脂肪酸の代謝に関わる可溶性エポキシド加水分解酵素の異常が関与

  可溶性エポキシド加水分解酵素は、
  不飽和脂肪酸(アラキドン酸、EPA、DHAなど)の 代謝系における
  エポキシ脂肪酸の加水分解に関わる重要な酵素であり、近年注目されております。
  神経変性疾患の脳では、エポキシド加水分解酵素が増加することにより、
  αシヌクレニンの凝集・沈着により、神経脱落
に繋がっているものと推測されます。

  この酵素の阻害薬であるTPPUの投与は、
  パーキンソン病モデルマウスにおけるドパミン神経系の脱落を予防しました。
  また、 この酵素の遺伝子の欠損マウスは、ドパミン神経系の脱落を示しませんでした。


とあります。


いつどこで不飽和脂肪酸がエポキシ化するのでしょうか?
そしてどの代謝経路で加水分解されるのでしょうか?

まずはエポキシ化について調べていきます。


不飽和脂肪酸もミトコンドリアにてβ酸化を受けるようですが
加水分解は関係していません。

 福岡大学 代謝マップ 脂肪酸のβ酸化より


DHA,EPAの一般的な体内動態については
トリグリセリド経由で加水分解するようですが

 J. Lipid Nutr. Vol.24, No.1 (2015)
 エイコサペンタエン酸エチル(EPA-E)の生体内動態


 (一財)食品分析開発センターSUNATEC
  n-3系多価不飽和脂肪酸結合脂質の構造と機能


エポキシドとは関係ありませんので省略いたします。


エポキシ化したDHA、EPAとアレルギーとの関与にて
次のような記載がありました。


 国立研究開発法人日本医療研究開発機構
 体に優しいオメガ3脂肪酸の意外な側面:オメガ3脂肪酸を動かしてアレルギーを促す酵素の発見 より



  IgEを介したI型アレルギー反応の主要な役割を演じるマスト細胞では、
  PAF-AH2という脂質を分解する酵素により、
  酸化されたオメガ3脂肪酸(エポキシ化オメガ3脂肪酸)が作られていることを明らかにしました。
  エポキシ化オメガ3脂肪酸は、マスト細胞の応答性を促進して
  アレルギー反応を促す働きがあることを明らかにしました。

  マスト細胞は従来知られているPGD2やLTC4といったアラキドン酸由来の酸化脂肪酸よりも、
  EPAやDHAが酸化したエポキシ化オメガ3脂肪酸(17,18-EpETE, 19,20-EpDPE; 図1)を
  豊富に産生していることが明らかになりました。

  オメガ3脂肪酸は「体に優しい脂肪酸」として一般に知られていますが、
  今回の発見はオメガ3脂肪酸がアレルギーを悪くするという意外な顔を初めて提示したものです。


とあります。

アレルギーにDHA,EPAが関与していることも驚きですが
(むしろこれらはアレルギーの良いと言われていたので、)

ここで問題となるのはどのように酸化(エポキシ化)したかです。


植物では ペルオキシゲナーゼ がエポキシ化に関与するようですが

ヒトでは 酸化に関わるCYPのいずれかでしょうか、

 東京化学同人 薬物代謝学 第3版 p44 より

マスト細胞にも発言するならCYP3A4でしょうか、

 東京化学同人 薬物代謝学 第3版 p204 によれば

エポキシ化に関与するCYPは

 CYP1A
 CYP1B
 CYP2C
 CYP3A

としています。


 東京大学大学院薬学系研究科(2018)
 皮膚アレルギーを制御するω3 由来脂肪酸メディエーターの 産生・作用機構の解明



によれば


 ω3 脂肪酸のエポキシ化には複数のシトクローム P450 (CYP)が関わることが知られており、 
 CYP2 と CYP4 ファミリーの中には脂肪酸を基質とするものが多く存在する。


とし、中でも 


 Cyp4a12a、Cyp4a12b 


が関与しているとしています。


まだまだどの細胞でどのように
特に脳でエポキシ化するのかを調べなければなりませんが、


エポキシ化することでアレルギーとなり
エポキシ化したものを加水分解することで
脳ではパーキンソン病などにつながってしまうようですので

エポキシ化はあまりしてほしくないですね、

CYPを誘発するような化学物質の関与もCSの私的には危惧しています。
*一般的に解毒な必要な物質が体内に入るとCYPの発現が促進される。


また


 東京化学同人 薬物代謝学 第3版 p206 によれば

  多環式芳香族炭化水素類は
  芳香族の水酸化、さらにその硫酸あるいはグルクロン酸抱合を受けて解毒排出されるが
  一部はCYPによりエポキシドに変換され発がん性を発揮する。
  一部省略
  カビ毒で有名なアフラト寄進B1も環境汚染物質のベンゾピレンと同様に
  CYPでエポキシ化され、より強力ながん原生物質となる。
  なおエポキシドの多くはグルタチオン抱合を受け解毒排出される。


とありますので

これらエポキシ化した脂肪酸の解毒にもグルタチオンが関与するかはわかりませんが
遺伝子的にもグルタチオン合成能の低い私は危惧するところです。


今日はこれにて


不飽和脂肪酸 可溶性エポキシド加水分解酵素 で検索すると

パーキンソン病以外にも多くの現在病に関与していることが疑われますので
今後調べていきたいと思います。



  
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